五章完結&今後の予定

前回ブログ書いてからひと月近くがたってしまった…。
蒼穹~五章「乱」完結です。このあたりの流れは学生時代に蒼穹を書き始めた当初から思い描いていたところなので、なんだか感慨深い…。残り8話ほどですが、桜さんたちのたどりつく先をお見届けいただけたら幸いです。
手元の原稿に追われているので、六章はたぶん年明けから再開する予定です。
でも、ついかっとなって更新しちゃうかもしれない…笑 終盤間際はブーストがかかります。

拍手ありがとうございました!
続きから、どこかで入れよう!とおもいつつ、流れがわるくてカットした2譚1章「夢の痕」最終話の雪瀬のはなしを置いておきます。
視点者をどちらかというと桜さんにしているので、明記してないんですが、雪瀬はこのあたりから桜さんがずっと好きでした。

 秋の葛ヶ原で、あかい花が揺れている。
 万のあかい花が。
「ただ、いま」
 たどたどしく紡いで、彼女は伏せていた目を上げた。
 微笑む。
「ただいま」
 ふいに、目の前に射し込んだひかりに雪瀬は目を細めた。
 どうしてだろう。ねがっていないのに。のぞんでもいないのに。
 急に風に吹きさらわれるように、すくわれてしまう瞬間が、ひとにはある。
 顔をゆがめて、視線をそらす。反応の芳しくないこちらを不安に思ったのだろう。身をすくめた少女が身を翻そうとする。その腕に、手を伸ばした。
「おかえり」
 ほんとうはずっと。
 ほしかった。
 だれかのぬくもり。
 つなぐて。
「おかえり、なさい」
 こころをあずけられる、ばしょ。
 ひとときの間、痺れるようなぬくもりに身を預けて目を瞑る。
 ――そのときにはもう恋に落ちていた。
 彼女が恋を知るその前に。恋に落ちていた。もどれないくらい深く。

++2譚1章「夢の痕」最終話より

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